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ビタミン・ミネラルのまとめ【ビタ&ミネ】〜これを読んでおけばだいたい分かる♫〜

こんにちは!ショウです。

いつも読んで頂きありがとうございます。

今回は【ビタミン&ミネラル】のまとめを書かせて頂きます。

<目次>

1 ビタミン

① ビタミンとはなんなのか? 

ビタミンが他の栄養素と違うのは、エネルギーや身体の組織にはほとんどならないことです。身体のさまざまな生理機能の維持に働いたり、エネルギーの代謝に関わっています。

体内で合成されない、または、合成されても十分な必要量に達しないので、食事で摂る必要があります。体内で必要とされている量はどのビタミンもmgやμgレベルのごくわずか量なのですが、必要量に達していないと、欠乏症になったりする可能性もあります。

〜種類〜

ビタミンは、脂溶性ビタミン水溶性ビタミンの2種類があります。

▶︎脂溶性ビタミン:A、D、E、K

水に溶けずに、油に溶けやすく、熱に強い性質があります。摂りすぎると肝臓に蓄積し、過剰症に陥ることがあります。なので、食事摂取基準で耐用上限量が定められているものがあります。

▶︎水溶性ビタミン:B群、C

水に溶けやすく、熱に弱い。たくさんとっても体内に留まることが出来ず、排泄されてしまうので、毎日必要量を摂取することが重要です。

② ビタミンA

化学名:レチノール

欠乏症:夜盲症、皮膚の粘膜の乾燥、成長の遅れ

過剰症:頭痛、吐き気、妊娠初期で胎児の催奇形性

推奨量:男性850~900μgRAE/日 女性650~700μgRAE/日

<主な働き>

  • 皮膚・粘膜を健康に保ち、感染を防ぐ
  • 暗いところで視力を保つ
  • 成長を促進する
  • 抗酸化作用(βカロテン)

肉・魚などの動物性食品、特に肝臓(レバー)や肝油に多く含まれています。また、緑黄色野菜などに多く含まれているβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わります。このような物質をプロビタミンA(ビタミンAの前駆体)といいます。ビタミンAは脂溶性で90%は肝臓に貯蔵されるので、摂りすぎると過剰症が起こりやすくなります。

βカロテンは1/12しかビタミンAとしての効力がないので、ビタミンAをより効率よく摂るためには、油脂と一緒に摂ることで吸収が高まります。

③ ビタミンD

化学名:エルゴカルシフェロール(D2)、コレカルシフェロール(D3)

欠乏症:くる病、骨軟化症、骨粗鬆症

過剰症:高カルシウム血症

目安量:男性/女性 5.5μg/日

<主な働き>

  • 骨形成、骨の石灰化を促進する
  • 神経伝達に関わる
  • 筋肉収縮に関わる
  • 血液凝固に関わる

ビタミンDは、カルシウムとリンの吸着を高め、骨の健康に役立つビタミンです。食品として摂取したビタミンDは、小腸から吸収された後、キロミクロンに組み込まれてリンパ管を経て体内を循環します。特に肝臓に高濃度に貯蔵されます。

体内では、プロビタミンDである7-デヒトロコレステロールが合成され、紫外線にあたると皮下でD3(活性型)になります。血中に吸収され、肝臓に蓄積されます。

食品から摂取したビタミンDには、きのこ類に含まれるD2と動物性のD3があります。どちらも肝臓と腎臓を経て、活性型ビタミンDに変わり、体内で作用を発揮します。

ビタミンDは熱や光、酸化に対して比較的安定しています。食事としてとる他に、日光に当たれば紫外線により皮下で合成されます。なので、10〜20分/日あたることで体内でのビタミンDの合成に役立ちます。日照の少ない地域や季節、屋内で過ごすことが多い高齢者や病人では、食事からビタミンDをとる機会を増やす必要があります。

ビタミンDは野菜や穀類にはほとんど含まれておらず、魚類に多く含まれています。アンコウの肝、サケ、サンマ、しらす、カツオ、塩辛などに多く含まれています。また、キクラゲ、椎茸などのきのこ類にも豊富に含まれています。

④ ビタミンE

化学名:トコフェロール

欠乏症:溶血性貧血

過剰症:ほとんどなし

目安量:男性6.0mg/日~7.0mg/日 女性5.0mg/日~6.5mg/日

<主な働き>

・抗酸化作用がある

ビタミンEは、体内の脂肪組織、心筋、筋肉、肝臓、骨髄、子宮などさまざまな部位の生体膜に存在していて、生体膜を作っているリン脂質を酸化から守っています。脂質が酸化すると過酸化脂質となり、細胞膜が障害されて臓器や皮膚などの老化の原因となります。また、血中でコレステロールを運んでいるリボたんぱく質の酸化を防ぐことで、動脈硬化になるのを防ぐ役割もあります。

非常に酸化されやすく、体内で活性酸素といち早く結びついてこれを消去し、体内の他の成分が酸化されるのを防ぎます。特に、EPADHAなど、魚の油に含まれる多価不飽和脂肪酸の摂取量が高まると、酸化防止のためにビタミンEの必要量が高まります。

脂溶性なので油脂と一緒にとると吸収が高まり、熱や酸に強いので炒めても成分が損なわれません。同じように抗酸化作用の高いβカロテン、ビタミンC、ビタミンB2などと一緒にとると効果が高まります。アーモンドやひまわりの種などのナッツ類に多く含まれています。

⑤ ビタミンK

化学名:フィノキノン(K1)、メナキノン(K2)

欠乏症:頭蓋内出血、消化管出血

過剰症:あまり見られない

目安量:男性/女性  150μg/日

<主な効果>

  • 血液凝固にかかわる
  • 骨の石灰化をすすめる

怪我などで出血したときに、傷口で血液が固まることにより止血しますが、このとき働く血液凝固因子の1つに、肝臓で合成されるプロトロンビンがあります。ビタミンKはプロドロンビンの合成に補酵素として働きます。

ビタミンKは食品として摂取するほかに、腸内細菌によって合成されます。新生児期には、腸内細菌が少ないことや母乳に含まれるビタミンKが少ないことから、妊娠中から母親がビタミンKをしっかりとることが大切です。

そして、空気と熱に安定、アルカリや紫外線に不安定な性質を持っています。納豆、緑黄色野菜、海藻類などを毎日の食事の中でしっかり摂っていると、食物繊維の摂取量も増えて、腸内環境もよくなっていきます。

⑥ ビタミンB1

化学名:チアミン

欠乏症:脚気、ウェルニッケ脳症

過剰症:特に見られない

推奨量:男性1.2mg/日~1.4mg/日 女性0.9mg/日~1.1mg/日

<主な働き>

  • 補酵素として、糖質の代謝にかかわる
  • 神経組織の働きを正常にする

私たちがエネルギー源として最も多く摂取している糖質。これを体内で水と二酸化炭素に分解する過程でエネルギーが作られるのですが、ビタミンB1は、糖質の代謝に深く関わっています。ビタミンB1は体内に吸収された後、リン酸と結合し、ほとんどは補酵素型のチアミンピロリン酸となります。

まず、解糖系でグルコースからピルビン酸になり、エネルギーを産生するクエン酸回路に入り活性酢酸を経て水と二酸化炭素に分解されます。チアミンピロリン酸は、クエン酸回路で補酵素として働きます。

一方、脂肪酸から活性酢酸を生成する経路では、チアミンピロリン酸を必要としません。なので、脂質を多く摂取するとビタミンB1は少なくて済んだりします。

ビタミンB1は水に溶けやすく、アルカリで分解される性質を持っています。水溶性のため、調理や加工時に煮汁や茹で汁に成分が溶け出します。なので、煮汁も一緒に摂れる味噌汁やスープにしたり、汁を逃さない炒め物にするのも良いです。

また、ビタミンB1をにんにくと共に調理をすると、にんにくのアリシンのアリシンがビタミンB1と結合し、アリチアミンに変わります。アリチアミンは吸収がよく、ビタミンB1疲労回復作用が長持ちします。ビタミンB1は、豚肉やうなぎ、穀類では玄米や小麦の胚芽、オートミールなどに多く含まれています。

⑦ ビタミンB2

化学名:リボフラビン

欠乏症:成長障害、舌炎、口角炎、口唇炎、脂漏性皮膚炎

過剰症:ほとんどない

推奨量:男性1.3mg/日~1.6mg/日 女性1.0mg/日~1.2mg/日

<主な働き>

補酵素として、糖質と脂質の代謝にかかわる

ビタミンB2は、小腸で吸収され、肝臓、心臓、腎臓などに運ばれた後に、FMN、FADとなり、補酵素の働きをします。人体にはFADが多く存在し、特に糖質、脂質、たんぱく質からのエネルギー産生経路で働くので、エネルギー消費量が多いとビタミンB2の必要量が増えます。また、皮膚や粘膜の健康維持にも役立っています。

光で分解しやすく、アルカリ性で加熱すると分解する性質を持っています。強度の高い運動をする人、たくさんお酒を飲む人、ストレスの多い人は特にビタミンB2が必要です。摂り方の工夫はB1と一緒です。特に牛・豚・鶏のレバーに豊富に含まれ、乳製品、卵黄、うなぎ、納豆、魚類、魚卵などにも多く含まれています。

⑧ ナイアシン 

化学名:ニコチン酸、ニコチンアミド

欠乏症:ペラグラ(皮膚炎、胃腸障害)

過剰症:顔面紅潮

推奨量:男性13~15mgNE/日 女性10~12mgNE/日

<主な働き>

補酵素として、糖質、脂質、たんぱく質代謝にかかわる

ナイアシンは、動物性食品中ではニコチンアミド、植物性食品中ではニコチン酸として存在しています。また、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンからも作られ、トリプトファン60mgからナイアシン1mgが合成されます。ニコチンアミドはNADとNADPに合成されていきます。どちらも生体内に最もたくさん存在する補酵素です。

ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質などの代謝のほか、アルコール代謝にも欠かせません。ナイアシン補酵素型であるNADは、アルコールをアセトアルデヒドに分解するアルコール脱水素酵素補酵素として働きます。さらに、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解して酢酸にするアセトアルデヒド脱水酵素補酵素にもなっています。なので、お酒をたくさん飲む人はナイアシンをしっかりと摂る必要があります。摂り方の工夫はB1やB2と一緒です。肉類や動物のレバー、カツオ、ブリ、サバ、イワシなどの魚類に多く含まれています。鰹節や干し椎茸などの乾物類にも豊富です。

⑨ ビタミンB6

化学名:ピリドキシン

欠乏症:アミノ酸代謝異常

過剰症:知覚神経の障害、腎臓結石

推奨量:男性1.4mg/日 女性1.1mg/日

<主な働き>

ビタミンB6は、たんぱく質アミノ酸に分解し、そこから他のアミノ酸を合成したり、神経伝達物質などを合成する反応に関わっています。小腸から吸収された後、ほとんどの組織に運ばれ、そこでリン酸が結合して補酵素型であるピリドキサールリン酸(PLP)となり、特に脳、肝臓、筋肉に蓄えられます。PLPは、アミノ基転移反応や脱アミノ酸代謝に広く関わり、たんぱく質の新陳代謝には欠かせません。たんぱく質の摂取量が多いほどビタミンB6は必要です。

また、アミノ酸からドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンセロトニン、GABAなどの脳内ホルモンが合成される際にも、ビタミンB6は必要です。穀類、種子など様々な食品から摂れますが、牛・豚・鶏のレバーや、マグロなどの魚の赤身に多く含まれています。日本人は、主食とする米にビタミンB6が多く含まれているので、元来ビタミンB6が摂りやすい環境にあるといえます。

⑩ 葉酸

化学名:フォラシン

欠乏症:巨赤芽球性貧血

過剰症:発熱、蕁麻疹、亜鉛吸収阻害

推奨量:男性/女性 240μg/日

<主な働き>

葉酸は植物に広く含まれるビタミンで、腸内細菌により合成されます。食品に含まれる葉酸は、腸内細菌が合成したものと一緒に吸収され、テトラヒドロ葉酸となり、補酵素として機能します。これは、遺伝物質であるDNAの合成や細胞分裂、またホモシスティンのメチオニンへの代謝に関わっています。また、ビタミンB12とともに赤血球の造血作用や皮膚や粘膜を強くする働きもあります。

葉酸は熱に弱く、水に溶けやすい性質を持っているので、調理中に壊れやすくなります。新鮮な野菜や果物を加熱しないで食べるサラダや、納豆などがおすすめ。腸内細菌により体内でも作られるので、不足することはあまりないですが、妊婦の他にお酒をよく飲む人も積極的に摂るべき栄養素です。野菜類や豆類、海藻など様々な植物に広く含まれます。動物性ではレバーに多く含まれます。

⑪ ビタミンB12

化学名:コバラミン

欠乏症:悪性貧血

過剰症:ほとんど見られない

推奨量:男性/女性 2.4μg/日

<主な働き>

ビタミンB12は、中心部にミネラルのコバルトを持つ化合物で、植物には存在しません。食べたビタミンB12は胃の中で内因子と呼ばれる糖たんぱく質と結合し、小腸から吸収されます。血液中ではトランスコバラミンという輸送たんぱく質と結合して肝臓に運ばれて、アデノシルコバラミンやメチルコバラミンという補酵素型に変換されます。

また、葉酸とともにたんぱく質アミノ酸代謝補酵素として働きます。アルカリや強酸、光で分解する性質を持っていて、主に動物の肝臓に蓄積されるので、貝類や魚類は内臓も含めて食べるのがおすすめ。植物性食品にはほとんど含まれないので、ベジタリアンの人は味噌や納豆などの発酵食品から摂る方法があります。牛・豚・鶏などのレバー、魚介類などに多く含まれています。

⑫ パントテン酸

化学名:パントテン酸

欠乏症:不足することはほぼない

過剰症:ほとんど見られない

推奨量:男性5~6mg/日 女性5mg/日

<主な働き>

糖質、脂質の代謝にかかわる

パントテン酸はさまざまな食品に含まれ、体にも吸収されやすいビタミン。体内で吸収されたパントテン酸は、補酵素コエンザイムAを作る成分となる。脂肪酸に結合して、活性酢酸などを作る。活性酢酸は糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る反応に関わっています。また、コリンをアセチルコリンに変え、神経伝達に関わります。

水に溶けやすく、熱に弱いです。摂り方の工夫は他のビタミンB群と一緒です。抗生物質などを服用しているときはパントテン酸の腸内合成は進みません。肉、魚介、野菜、果物、種子類とほとんどの食品に含まれています。

⑬ ビオチン

化学名:ビオチン

欠乏症:ほとんど見られない

過剰症:ない

推奨量:男性/女性 50μg/日

<主な働き>

カルボキシラーゼの補酵素として、糖質、脂質の代謝にかかわる

ビオチンはさまざまな食品に含まれていて、また、腸内細菌によっても合成されます。体に取り込まれると、酵素たんぱく質と固く結合して、補酵素として働きます。

主にカルボキシラーぜという酵素補酵素としてオキサロ酢酸を作ります。これは、糖質がエネルギーに変わる過程でできた乳酸を、再び肝臓で糖質に作り替える糖新生や、クエン酸回路を回転させエネルギーを作るのに関わります。

ビオチンは熱や酸に安定で、アルカリに不安定な性質を持っています。色々な食べ物に含まれていて、比較的摂りやすいビタミンです。レバーや卵黄、ナッツ類、海藻、魚類に多く含まれています。

⑭ ビタミンC

化学名:アスコルビン酸

欠乏症:壊血病

過剰症:ほとんど見られない

推奨量:男性/女性 100mg/日

<主な働き>

  • 活性酸素を消去する抗酸化作用がある
  • コラーゲン合成にかかわる

強い抗酸化作用があり、さまざまな物質の酸化還元反応に関わり、多くの生理作用に役立っています。コラーゲンの合成を助けて、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や火傷の治りをよくします。また、腸管からの鉄の吸収率を高め、過酸化脂質の生成を抑えて、動脈硬化を予防します。

また、ドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質の合成、抗ストレスホルモンでもある副腎皮質ホルモンの合成にも関わっています。なので、ストレス時にはビタミンCの必要量が高まります。

ビタミンCは水に溶けやすく、熱や酸に不安定な性質を持っています。そのまま生で食べたり、さっと茹でたりする調理法がおすすめです。新鮮な緑黄色野菜や果物に豊富に含まれています。

2 ミネラル

① ミネラルとはなんなのか?

人体の成分として体内に存在する元素は、約60種類と言われていまして

酸素:65%

炭素:18%

水素:10%

窒素:3%

この4元素で96%を占めています。ミネラルとは、残りの4%に当たる元素全てを指しています。そして、このうち

主要ミネラル:1日の必要量が100mg以上のモノ、7種類

微量ミネラル:1日の必要量が100mg未満のモノ、9種類

といいます。体液や組織液のミネラルは、いつも一定の濃度で保たれています。この恒常性は、生理的要求量、吸収量、体内貯蔵量、排泄量を調整することにより保たれています。食事から摂取するミネラルの不足や過剰が長く続くと、体液や組織液のミネラルの恒常性が保てなくなり、各ミネラルに特有の欠乏症や過剰症が現れます。

② カルシウム 

元素記号:Ca

欠乏症:くる病(小児)、骨粗鬆症

過剰症:ミルク・アルカリ症候群

推奨量:男性700mg/日~800mg/日 女性650mg/日

<主な働き>

  • 骨や歯を作り、強くする
  • 血液を凝固させる
  • 神経や筋肉の働きを正常にする

カルシウムは成人の体内に約1kg存在します。そのほとんどが骨や歯などの硬い組織に存在し、骨の構成成分として身体を支持する働きをしています。骨は絶えず作り直されていて、カルシウムは骨から出たり入ったりしています。血中カルシウム濃度は9mg/dLとほぼ一定に維持されています。骨はカルシウムの貯蔵部位としても機能しています。

残りは細胞は血液中に存在し、心臓や全ての筋肉が正常に収縮するのを保つ働きをしています。また、神経刺激が正常に伝達されるように保つ働きや、血液凝固、酵素の活性化などの働きをしています。なので、不足すると骨や歯が脆くなりやすく、また、イライラや神経過敏などが出ることもあるのです。

日本人はここ約20年以上所要量及び食事摂取基準を下回っています。骨を作る時期の10代から骨量が減ってくる高齢者まで、もっと効率的に摂る必要があります。そのお勧めの栄養素がビタミンDで、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるだけでなく、血中のカルシウムバランスも整えます。ビタミンDは1日15分のにより皮下で作り出すことが出来ます。カルシウムは小魚、干し海老、煮干し、ひじきなどの海藻類、乳製品に多く含まれています。乳製品のカルシウムは、魚や海藻に比べて吸収率が良いとされています。

③ リン

元素記号:P

欠乏症:骨や歯の発育不全、骨粗鬆症

過剰症:カルシウムの吸収を阻害

目安量:男性1,000mg/日 女性800mg/日

<主な働き>

  • 骨や歯を作る
  • 細胞膜のリン脂質、核酸の成分として働く
  • ATPの構成成分としてエネルギーを蓄える

リンは肉や魚に多く含まれていて、たんぱく質、脂質、糖質などと結合した有機リン化合物として摂取されます。成人の体内に約780g含まれます。

体内のリンの量は、食事からのリン摂取量、リンの骨への沈着と骨からの血液への溶出、そして腎臓からの再吸収によって調節されています。リンの摂取量が少ないと、腎臓からの再吸収が増大します。人体に存在するリンの約8割は骨や歯の構成成分として、カルシウムと共に存在しています。

リンは細胞膜を作るリン脂質として、DNAやRNAなどの核酸の構成成分として、全ての細胞に含まれています。また、解糖系を構成する物質や多くの補酵素の構成成分としてクエン酸回路など多くの代謝過程に関わり、ATPの構成成分としてエネルギーを蓄える働きをしています。

現代では、食品添加物に含まれているリンの摂りすぎが問題となっています。リンの摂りすぎはカルシウムや鉄の吸収を妨げます。カルシウムとリンを1:1で摂取することが望ましいのですが、日本人はリンを必要以上に摂取しているので、リンの摂取を控えた方が良いです。ただ、リンを減らすことは容易ではないので、食事摂取基準は「目安量」として設定されているのです。肉や魚、大豆などのたんぱく質に広く含まれ、煮干しやうなぎなどに多く含まれています。また、食品添加物として加工食品やインスタント食品、栄養補助食品などにも多く含まれています。

④ マグネシウム

元素記号:Mg

欠乏症:神経過敏、虚血性心疾患

過剰症:まれに低血圧、筋肉麻痺

推奨量:男性320mg/日~370mg/日 女性:260mg/日~260mg/日

<主な働き>

  • 酵素の作用を活性化する
  • 筋肉の収縮を正常に保つ
  • 神経の伝達を正常に保つ

体内にあるマグネシウムの約2/3は骨に存在し、カルシウムやリン酸とともに骨の構成成分になっています。残りのマグネシウムのほとんどは筋肉などの細胞の中にあり、核やミトコンドリア内、ミクロソーム、細胞質などに広く分布しており、約300種の酵素反応に関わっています。マグネシウムはこの酵素反応を介してエネルギー産生に関わり、さらに、体温調節、神経伝達、筋肉収縮、ホルモンの分泌などの働きにも関わっています。身体に取り込まれたマグネシウムは骨に貯蔵され、マグネシウムが欠如すると、骨から血中に溶け出します。

マグネシウムは、野菜や精製していない穀類、種子などの植物に広く含まれています。ストレスが溜まっている時や、アルコールやカフェイン入りの飲料を飲んだ時にもマグネシウムを消費しますので、野菜や種子類を十分に摂りましょう。カルシウムとマグネシウムのバランスは2:1が理想だと言われています。

⑤ ナトリウム

元素記号:Na

欠乏症:食欲不振、吐き気

過剰症:高血圧

目標量:男性7.5g未満/日 女性6.5g未満/日
※目標量は食塩相当量

<主な働き>

  • 筋肉、神経の働きを正常に保つ
  • 体液の浸透圧を正常に維持する
  • 細胞外液量を正常に維持する

人はナトリウムのほとんどを食塩として摂取しています。食塩を摂ると、ナトリウムイオンと塩素イオンのほぼ全量が小腸上部から吸収されます。体内に入った食塩の98%は尿として排泄され、便に排泄される量はごくわずか。また、たくさん汗をかいた時には汗とともに塩素も失われます。

ナトリウムは、体内では細胞と細胞の間にある細胞間液と、血管内を流れる血漿に含まれる主なミネラルです。水分を保つ作用があり、細胞間液や体内を循環する血液の量をコントロールしています。さらに、ナトリウムイオンは神経の伝達、筋肉の収縮、糖やアミノ酸の腸管での吸収に関わっています。

食塩は、摂取したほぼ全量がナトリウムと塩素として速やかに吸収されます。長い期間塩分を摂りすぎると、むくみや血圧上昇を招き、生活習慣病発症の引き金になります。味噌、醤油などの調味料、梅干し、漬物、中華麺や素麺などの麺類、パンなどにも多く含まれています。

⑥ カリウム

元素記号:K

欠乏症:筋力低下、疲労

過剰症:腎機能低下による高カリウム血症

目安量:男性2,500mg/日 女性2,000mg/日

<主な働き>

  • 浸透圧やpHを正常に保つ
  • 筋肉の収縮を正常に保つ
  • ナトリウムの尿中排泄を促す

カリウムは小腸上部で吸収された後、全身の組織に運ばれて、大部分が細胞内に取り込まれます。約98%が細胞内液中に、残りの2%が細胞外液中に含まれています。

細胞内:カリウム

細胞外:ナトリウム

この2つの濃度差は「ナトリウム・カリウムポンプ」によって一定に保たれています。このポンプは細胞膜に存在し、細胞内にナトリウムイオンが入ってきたら細胞外に汲み出し、カリウムイオンを細胞内と取り込む働きをしています。

カリウムはナトリウムと相互に作用しつつ、浸透圧の調節や水分の保持、神経伝達、筋収縮、ホルモン分泌、細胞膜輸送に関わっています。

芋類、野菜、果物に多く、調理で煮汁に溶け出しやすいミネラルです。また、ナトリウムを排泄する作用があり、食塩をたくさん摂ると、カリウムの排泄量が増えます。塩分の高い食事ではカリウムを多く摂る必要があります。例えば、味噌汁は塩分が高いので、カリウムの多いいもや野菜を使って具沢山にしてナトリウムとカリウムのバランスをよくしましょう。

⑦ 鉄

元素記号:Fe

欠乏症:鉄欠乏性貧血

過剰症:便秘、胃腸障害

推奨量:男性7.5mg/日 女性10.5mg/日 

<主な働き>

  • 赤血球を作る
  • 酸素と結合し運搬と貯蔵をする

主に小腸上部から吸収され、血液中のトランスフェリンという糖たんぱく質と結合して、骨髄、肝臓、脾臓などの臓器へ運ばれ貯蔵されます。

  • 65%:赤血球のヘモグロビンと結合しており、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に供給しています。
  • 30%:貯蔵鉄として肝臓、骨髄、脾臓に存在し、出血などでてつが失われた時に利用される
  • 3~5%:筋肉のミオグロビンと結合して、酸素の運搬と貯蔵を行っています
  • 0.3%:鉄含有酵素に結合して、代謝反応に関わっています

体内に吸収された鉄の大部分は、骨髄で赤血球の合成に使われます。寿命がきた赤血球は脾臓で破壊され、破壊された赤血球の鉄は繰り返し赤血球の合成に再利用されて、体内に取り込まれた鉄はほとんど体外に排泄されません。ただし、女性は月経によって毎月鉄が失われます。

食品に含まれている鉄は、ヘム鉄非ヘム鉄にわけられます。ヘム鉄の吸収率は、非ヘム鉄の約5倍ほど高いとされています。ヘム鉄は動物性食品、非ヘム鉄は植物性食品に多く含まれていて、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収が高まります。動物のレバーや赤身の肉、貝類、小魚などに多く含まれていて、植物性食品では、大豆たんぱく質、ほうれん草、小松菜などに多く含まれています。

⑧ イオウ

元素記号:S

欠乏症・過剰症:たんぱく質が適切に摂取されていれば過不足は起きない

推奨量:定められていない

<主な働き>

  • 爪、毛などのたんぱく質を構成する
  • ビタミンやホルモンの構成成分

イオウの大部分は、食品からたんぱく質として摂取されます。たんぱく質は消化を受けてアミノ酸に分解されますが、イオウはメチオニンシステインなどの含硫アミノ酸として体内に吸収されます。そのため「含有アミノ酸摂取量」として評価されていて、食事摂取基準ではイオウとして設けられていません。

イオウはビタミンB1、ビオチン、コエンザイムA、パントテン酸などのビタミンやインスリンタウリン、グルタチオンにも含まれ、生体内で重要な生理作用を担っています。一般的な食生活では1日に50g~60gのたんぱく質を摂りますが、そのうち約2gは含有アミノ酸として摂ります。肉・魚類、卵などの動物性たんぱく質を普通にとっていれば、必要量とることが出来ます。

⑨ 銅

元素記号:Cu

欠乏症:ほとんど見られない

過剰症:見られない

推奨量:男性0.8mg/日~0.9mg/日 女性0.7mg/日

<主な働き>

  • 鉄の働きを助ける
  • 活性酸素を除去する
  • 骨、血管の成長を助ける

摂取した後の銅のほとんどは小腸で吸収され、肝臓に運ばれて貯蔵されます。銅は、鉄を血液中のトランスフェリンに渡す役割をもち、腸管からの鉄吸収や貯蔵を助けます。骨髄でヘモグロビンを作るのにも欠かせません。

銅は活性酸素を消去する酵素補酵素として働き、過酸化脂質の増加を防いでいます。その他、乳児の成長、骨や血管の強化、赤血球や白血球細胞の成熟などにも関わっています。

銅の推奨量は成人男性で0.8mg/日と少なく、多くの食品に十分含まれているので、一般的な食生活をしていれば不足することはほとんどありません。牛・豚・鶏などのレバー、魚介類などに多く含まれています。植物性の食品にはほとんど含まれていません。

⑩ ヨウ素

元素記号:I

欠乏症:甲状腺腫、甲状腺肥大

過剰症:甲状腺腫、甲状腺機能障害

推奨量:男性/女性 130μg/日

<主な働き>

  • 甲状腺ホルモンを作る
  • 子どもの発育を促す
  • エネルギー代謝を促進

体内のヨウ素の大部分は甲状腺に含まれており、甲状腺ホルモンの成分となっています。食物中のヨウ素の吸収率は高く、摂取量のほぼ全量が体内に吸収されます。吸収されたヨウ素は、甲状腺に運ばれていき甲状腺ホルモンの合成に用いられます。

甲状腺ホルモンは、酸素の消費を高め、エネルギー産生を活発します。また、細胞の活動を高めて、骨形成やたんぱく質の合成を増加させ、交感神経の働きを活発にします。ヨウ素は海水中に多く存在するため、海藻類や魚介類に有機化合物の形で豊富に含まれています。肉食メインの人、インスタント食が多い人は海藻を多く摂りましょう。

⑪ マンガン

元素記号:Mn

欠乏症:成長阻害、骨格の発育不全、生殖機能障害など

過剰症:ほとんどない

目安量:男性4.0mg/日 女性3.5mg/日

<主な働き>

  • 酵素の働きを活性化
  • 骨の発育促進
  • 抗酸化作用

食物中のマンガンは胃液の塩酸で溶けて小腸上部から吸収されます。吸収率は数%ですが、体内での必要量は少ないので不足の心配はほとんどありません。骨に最も多く含まれ、成長期には骨の発育に欠かせないミネラルです。また、肝臓、膵臓、腎臓、毛髪に比較的多く含まれており、糖質や脂質の代謝たんぱく質やDNAの合成にかかわる酵素補酵素として成長や生殖に関わっています。

土壌に含まれているミネラルで、動物性食品には少なく、お茶や穀類、種実などの植物性の食品に多く含まれています。

⑫ セレン

元素記号:Se

欠乏症:克山病、貧血、関節炎、成長阻害など

過剰症:脱毛、爪の変形、免疫機能の低下

推奨量:男性30μg/日 女性25μg/日

<主な働き>

セレンは、強い抗酸化作用を持つグルタチオンペルオキシダーゼという酵素の構成成分となっていて、体内の過酸化物質から細胞を守っています。食事からとるセレンの量には、その地域の土壌に含まれるセレン濃度が大きく影響しており、土壌中のセレンが低い地域ではセレンの欠乏症がみられます。

食品中ではセレンはたんぱく質に結合していて、藻類、肉、魚、卵に豊富に含まれています。日本の土壌では、普通の食生活で不足する心配はほとんどありません。魚介類や肉、豆類などに広く含まれています。

⑬ 亜鉛

元素記号:Zn

欠乏症:味覚異常、食欲不振、成長障害など

過剰症:胃障害、めまい、吐き気

推奨量:男性10mg/日~11mg/日 女性8mg/日

<主な働き>

体内にある亜鉛の95%以上は細胞内に存在し、100種類を超える亜鉛含有酵素として働いています。DNAやRNAなどの核酸の合成、たんぱく質の合成、インスリンの合成や糖代謝、アルコール代謝などに関わっています。また、舌の表面の味蕾にある味を感じる細胞を作る働きをしています。

亜鉛は穀類や豆類に含まれるフィチン酸や食物繊維と結合しやすく吸収を阻害されます。動物性たんぱく質をとると吸収されやすくなります。肉や魚介、種実、穀類など多くの食品に含まれています。

⑭ クロム

元素記号:Cr

欠乏症:末梢神経の障害、高コレステロール血症、動脈硬化

過剰症:ほとんどない

目安量:男性/女性 10μg/日

<主な働き>

クロムは小腸から吸収され、その吸収率は低く、フィチン酸やシュウ酸で阻害されます。シュウ酸はほうれん草や里芋など一部の野菜に含まれるので、調理時にはアクを取るなどでシュウ酸を取り除くことをしましょう。

また、ビタミンCによって吸収がよくなります。体内に吸収後は、トランスフェリンと結合して血中を運ばれ、肝臓、腎臓、脾臓、骨に集まります。正常な糖質代謝や脂質代謝、発育、免疫力などに関与しています。また、インスリンの作用を増強し、血糖値や血漿脂質濃度を正常に保って、糖尿病など生活習慣病を予防する働きがあります。小麦胚芽などの穀類や海藻類、魚介類などに多く含まれています。

⑮ モリブデン

元素記号:Mo

欠乏症:食生活で欠乏症になることはほとんどない

過剰症:ほとんど起こらない

推奨量:男性25μg/日~30μg/日 女性25μg/日

<主な働き>

尿酸の合成に関わる

食物中のモリブデンは胃と小腸から吸収され、赤血球やマクログロブリン(血漿たんぱく質)と結合して血中を流れ、体内の各組織に送られます。吸収率が高く、尿中に速やかに排泄されます。尿中への排泄によって体内量は一定に保たれています。

主に肝臓や腎臓で、キサンチンオキシダーゼなどの酵素の構成成分となっています。糖質や脂質の代謝を進めてエネルギーになるのを助けたり、鉄を利用しやすくして貧血を予防します。また、体内の老廃物であるプリン体が尿酸に分解するのを助け、体外に排泄します。

植物性食品であれば穀類、豆類、果実類に多く含まれています。動物性食品では、牛や豚のレバーに特に多く含まれるほか、肉・魚類、牛乳などたんぱく質全般から摂取できます。

⑯ コバルト

元素記号:Co

推奨量などは定められていません

<主な働き>

  • 骨髄で赤血球の生成に関わる
  • ビタミンB12の成分として働く

コバルトはビタミンB12の構成成分として発見されたミネラルで、骨髄での増結機能に関わり、赤血球を作るのに関係しています。摂取したコバルトは腸内細菌によってビタミンB12に合成されます。肉をはじめ、腎臓、レバー、乳製品、牡蠣、ハマグリ、あさりなど、ビタミンB12を含む食品に多く含まれています。

 

以上となります。

ビタミン・ミネラルについてまとめてみました。是非参考にしてみてください。

参考文献:改訂新版 いちばん詳しくて、わかりやすい!栄養の教科書 中嶋洋子監修(敬称略)