体脂肪を効率よく落とすためのツボとコツ【遊離脂肪酸】
こんにちは!ショウです。
いつもブログを読んで頂きありがとうございます。
今回は【体脂肪を落とすコツ】についてお伝えしていきます。
遊離脂肪酸について
遊離脂肪酸とは、脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪が分解され、⾎液中に放出されたものです。⾷事をしていないと⾎糖値が下がります。となると、エネルギーに利⽤するグルコースが少なくなっていくので、脂肪を分解してエネルギーを作り出すのです。
脂肪が分解されて拘束から解放されるのが遊離脂肪酸です。ただ、脂肪酸は油なので、このままだと⾎液を流れることはできません。なので、「アルブミン」というたんぱく質に吸着します。これで⾎液に流れて⾝体中を巡り、エネルギーが必要な箇所があるとそこに⾶び込むのです。
<主な役割>
エネルギーとして使われます。そして、使い切れなかった遊離脂肪酸は肝臓に戻されて中性脂肪に合成されるのです。
こうならないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか?そのためには、体脂肪がどのような形で分解・燃焼プロセスを経るのか知っておく必要があります。遊離脂肪酸が辿り着く場所は細胞内にある[ミトコンドリア]です。ここで消費され運動のエネルギーとして代謝されるのです。 ちなみに、脂肪酸をミトコンドリアがエネルギーとして利⽤する場合は、 膨⼤な酸素が必要です。実は、これが有酸素運動が有効な理由にもなるのです。
ミトコンドリアとは?
ミトコンドリアとは、⾷事で得た糖質や体脂肪を最終的に⾝体の活動エネルギーとして代謝させる部分で、体脂肪を燃焼させる器官です。
- ⼤きさは1µm(1mmの1/1000)
- ⼈間の細胞の中に平均して数百個存在し、エネルギーを消費しています。
- 活動的に動いている機関ほど細胞中のミトコンドリアが多いです
- いわゆる⾝体のエネルギー⽣産⼯場
- ⾎液によって運ばれた栄養素と酸素を使ってATP(アデノシン三リン酸=エネルギー)を作り出します。
ミトコンドリアを活性化させることで、代謝の良い体になれば、ダイエットを促進することが可能です。そのためには
- ビタミン・ミネラルなどバランスの取れた⾷事で体調を整えること
- 朝の深呼吸と⽇光を浴びることでセロトニン不⾜の不安を解消する
- ストレスを溜めずに笑うこと
この3つが⼤切で、ミトコンドリアを活性化させる成分は
・L−カルニチン ・カプサイシン ・ リポ酸
これらにその効果があると⾔われています。
〜L−カルニチンとは?〜
L-カルニチンとはアミノ酸の⼀種で、体内では、必須アミノ酸のリジンとメチオニンを材料に、肝臓で合成されます。「脂肪燃焼」という働きから、ダイエットとの関連性で注⽬されていますが、もともと注⽬されたのは、⼼臓に対する働きが明らかになったことがきっかけ。 ⼼臓の働きが弱り、息切れや動悸がする⼈に L-カルニチンを摂取させたところ、 症状がやわらいだという研究結果を受け、各国で⼼臓病の治療薬として認められるように。 L-カルニチンの⼼臓に対する働きへの研究が進められるようになり、 その中で⼼臓の筋⾁が動くときに必要なエネルギーをつくる際、 L-カルニチンが関わっていることが明らかになったのです。
L-カルニチンは、成⼈ 1 ⼈あたり 1 ⽇に 10 ㎎程度を体内でつくり出すことができると考えられています。 ただ、 1 ⽇の摂取⽬安量は最⼤ 1000mg とされており、また、⼀般に年をとるにつれて L-カルニチンの合成能⼒が衰え、体内の L-カルニチンの量が減少するので、⾷品やサプリメントから補うことが必要となります。 主に肉に多く含まれていて、特に羊肉に多く含まれています。
<ダイエットとの関連性>
エネルギーを必要とする細胞は、遊離脂肪酸を細胞内に取り込みます。L−カルニチンは細胞内に⼊った遊離脂肪酸をミトコンドリアまで運ぶ役割を担っています。そして筋⾁細胞にそのほどんどが存在していて、筋⾁細胞内でミトコンドリアに脂肪酸を運搬しているのです。
ちなみに、L−カルニチンそのものが脂肪燃焼させる働きをもっているわけでありません。 遊離脂肪酸をミトコンドリアへと運ぶ[運び屋さん]なのです。 L-カルニチンが不⾜してしまうと、燃焼されずに残った脂肪が蓄積されて、肥満につながる可能性があります。ダイエットを効率的に進めていくためには、
- 体脂肪の分解
- ミトコンドリアでの燃焼
この2つを意識することが⼤事なのです。
(注意すべきこと)
分解された遊離脂肪酸も細胞内のミトコンドリアで使われなかった分は、再び体脂肪として再合成されます。体脂肪に戻ってしまう前に運動によって燃焼させる必要があります。⽇中活動している時間は、出来る限り脂肪酸を燃やしてやるような活動的な⽣活を意識することが⼤切です。
ミトコンドリアでエネルギーとして燃焼されるためには、ミトコンドリアで燃焼できる遊離脂肪酸まで分解されなければいけません。中性脂肪のままでは脂肪が運動のエネルギーとして使われないのです。
中性脂肪を分解するための助けになるタイミング
1 グルカゴン
⾎糖値が下がりすぎると膵臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌され、⾎糖値を上昇させます。
<グルカゴンが⾎糖値を上昇させる仕組み>
① 肝臓におけるグリコーゲン分解の促進、グリコーゲン合成の抑制
体内では、余分な⾎糖は肝臓で取り込まれてグリコーゲンに合成されて蓄えられます。体内で⾎糖が必要になったら、グリコーゲンを分解して⾎糖に戻します。肝臓のグリコーゲン分解を促進し、⾎糖のグリコーゲン合成を抑制すれば⾎糖が上昇します。
② 肝臓における糖新⽣の促進
①の肝臓に蓄えられたグリコーゲンすべてを糖に分解して体内で消費されてしまった場合、 アミノ酸、乳酸、ピルビン酸などから⾎糖を作り出すことができます。この働きを「糖新⽣」といい、これを促進することにより⾎糖が上昇します。
③ 脂肪細胞における中性脂肪の分解
肝臓で取り込まれた⾎糖は、グリコーゲンだけでなく中性脂肪に合成されて蓄えられます。体内で⾎糖が必要になったら、逆に中性脂肪を分解して⾎糖に戻します。肝臓の中性脂肪分解を促進すれば⾎糖が上昇するのです。
<インスリンとの関係性>
⾷事を摂ったときに最も早く吸収される栄養素が糖質。体内に吸収されるとすぐに⾎糖値の上昇が起こりますが、このときに膵臓のランゲルハンス島のβ細胞からインスリンが分泌され、⾎液中の糖分を体内貯蔵へと導きます。
ーメカニズムー
⾷後に⾎糖値が上昇する
↓
インスリンが働き、⾎液中の糖質がグリコーゲン(すぐに使える貯蔵エネルギー)に変化。
↓
⾎液中のグリコーゲン貯蔵量の上限は20g程度。それを超えた分は筋⾁中(⾻格筋)に蓄えられる。
↓
筋⾁中のグリコーゲン貯蔵量の上限は200g〜250g。それを超えた分は肝臓へ蓄えられる。
↓
肝臓のグリコーゲン貯蔵量の上限は150g〜200g。 過⾷や糖質過多の場合は、これを超えた量が摂取されているので⾎糖値はまだ下がらず、超過分は全て脂肪細胞の中に体脂肪として蓄えられる
ダイエットのためには「グルカゴンを上昇させて、脂肪を分解する」という⼯程が重要です。 そのためには、インスリン量を下げるしかないのです。この話は別途またしたいところです。
グルカゴンは「肝臓のグリコーゲンを分解して⾎糖値を上げるホルモン」だが、その他にもグルカゴンは、ホルモン感受性リパーゼに働きかけ、脂肪分解を促進させる働きもあります。グルカゴンは[⾎糖値低下➡インスリン低下]の後に上昇するので、 その間はどうしても空腹という状態が発生します。この間を我慢すれば、グルカゴンは上昇します。
2 カテコールアミン
運動によって交感神経から出されるホルモンの(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)3つの総称です。グルカゴンと同じように、ホルモン感受性リパーゼに働きかけ、脂肪分解を促進させます。体脂肪を分解させるタイミングは
- 空腹時
- 運動をしているとき
この2つです。体脂肪の燃焼を進めるためには、まずは中性脂肪を分解しなければ筋⾁や⾝体の各器官で 燃焼させることができません。なので、体脂肪の分解と燃焼を進めるためには、上記のタイミングを逃さないように運動を取り⼊れることも必要です。
空腹時は糖質のエネルギーが⾝体に不⾜しています。代わりに、体脂肪を運動のエネルギーとして利⽤する場合が増えますので、空腹時には、⾝体が体脂肪の分解を進め、⾎液中に運動のエネルギーとして使える遊離脂肪酸をたくさん放出することになるのです。ダイエットのための良いサイクルができますね!
ポイントとしては
この2つです。
ただし、空腹時の運動は、エネルギーとして体脂肪が中⼼に燃やされるからといって強度が⾼く激しい運動や⻑時間の運動はあまりお勧めできません。体脂肪は分解スピードに限界があり、激しい運動のエネルギーを全ての体脂肪の分解から作り出すことができないからです。
肝臓や筋⾁内にグリコーゲンが豊富にあるときは、激しい運動を⾏うためのエネルギーは賄うことができます。⾎液中や肝臓、筋⾁内に蓄えられている糖質のエネルギーは、運動のエネルギーとして使われやすく即効性があるからです。
- 糖質:運動のエネルギーになりやすい
- 体脂肪(脂質):運動のエネルギーになりにくい (=エネルギー供給のための分解スピードが遅い
ちなみに、糖質を先に消費しても、体脂肪を先に消費しても、運動によって[カロリー]が消費されることはありません。すなわち、⾷事で⾷べすぎた糖質のエネルギーも、余ったら体脂肪として合成されることになるので、糖質のエネルギーを消費することも、体脂肪を消費することも結局ダイエットに繋がるということです。
<知識として知っておいた⽅がよいこと>
〇空腹時には体脂肪の分解が進み、⾎液中に遊離脂肪酸が多く放出され、 体脂肪を運動のエネルギーとして使うことのできるタイミングであること
〇体脂肪の分解から得られるエネルギーは、エネルギー供給の供給スピードが 遅いため激しい運動には向いていない(=有酸素運動がお勧め)
〇空腹時の運動はウォーキングやゆっくりのジョギングが良い
体脂肪が分解されて、⾎液中に放出された遊離脂肪酸が、運動のエネルギーとして⾝体の各器官で利⽤されるが体脂肪の分解スピードには限界があります。なので、遊離脂肪酸の供給量を⾼める⼯夫が必要なのです。
- 有酸素運動前の筋トレなど➡成⻑ホルモン分泌(脂質代謝に関与)
- 筋トレ中➡アドレナリン分泌(カテコールアミン)
- 緑茶(カテキン)、コーヒー(カフェイン)の運動前の摂取 ➡中性脂肪の分解を進めるリパーゼの働きを助ける
カテキン、カフェインに脂質の吸収を抑える効果はありません。「脂肪燃焼しやすくする」という理解でオッケーです。
<最後に>
〇筋トレが体脂肪を減らすメカニズム
筋⼒トレーニングのような激しい運動を⾏なうと、筋⾁内で乳酸などの代謝産物が蓄積し、 筋⾁内にある化学受容器(「侵害受容器」)が刺激されます。侵害受容器は、“この運動はかなりキツイ!”という信号を脳に伝達し、 【脳下垂体】から【成⻑ホルモン】が分泌されます。
(成⻑ホルモンの働き)
・⾻や筋⾁に作⽤してその発育・発達を促す
・疲労(損傷)した筋⾁の回復を早めるなどの働きを持つ
・脂肪細胞に含まれるホルモン感受性リパーゼを活性化し、中性脂肪の分解を促す
筋⼒トレーニングそれ⾃体が体脂肪を燃やすのではなく、筋⼒トレーニングを⾏うことで、 体脂肪が燃えやすい状態をつくることができるのです。
※有酸素運動と筋⼒トレーニング、どっちを先に⾏なえばよいか?
(実験)
この2つに分けて、成⻑ホルモンの分泌の様⼦を調べる。
(結果)
筋⼒トレーニングの前に有酸素運動を⾏うと、筋⼒トレーニング後の成⻑ホルモンの分泌が完全に抑えられてしまうことが分かった。
同じ内容の筋⼒トレーニングを⾏っても、それを有酸素運動の前に実施するか後に実施するのかによって、 成⻑ホルモンの分泌に⼤きな違いが⽣じるということです。
※成⻑ホルモンによる脂肪分解作⽤は⻑時間持続する?
カテコールアミンは運動の開始直後から分泌されて中性脂肪の分解を促しますが、その効果は短時間(1 時間程度)で消失するとされています。それに⽐べて、成⻑ホルモンによる脂肪分解作⽤は、筋⼒トレーニングが終了してからも⻑時間持続することが研究から明らかになっていて、 5〜6 時間ほどは持続すると⾔われています。
すなわち、確かに成⻑ホルモンの脂肪分解作⽤を引き出すためには、【筋⼒トレーニング → 有酸素運動】の順序で⾏なうことが重要だけど、有酸素運動を⾏なうタイミングは、必ずしも筋⼒トレーニングの直後でなくてもよいのでは?ということです。
- 成⻑ホルモンによる脂肪分解作⽤が続いている時間に有酸素運動を実施すること
- ⽇常⽣活動作(通勤時の歩き、掃除・洗濯・買い物などの家事など)
これらを活動的に⾏なうことで、体脂肪をより多く燃焼して減らすことができるのです。
はい、今回の話はこれにて終了です^^
ここまで読んで頂きありがとうございます!
次の投稿も楽しみにしていてくださいね〜!