たんぱく質について〜これを読めばだいたい分かる〜
こんばんは!ショウです。
いつも僕のブログを読んで頂きありがとうございます!
今回は【たんぱく質】についてお伝えしていきます。
ビタミン・ミネラルについては別途書かせて頂いています。
1 たんぱく質とは?
たんぱく質とは、約20種類のアミノ酸から作られる高分子化合物のことを言います。
※高分子化合物:分子量が大きい分子
炭素、水素、酸素、窒素、イオウなどから構成されていて、糖質・脂質と違い必ず窒素が含まれています。
たんぱく質は、アミノ酸が約100~1000も鎖状に結びついていて出来ていて、その分子量は約1万~10万にもなります。アミノ酸分子の中には、アミノ基(NH2-)とカルボキシル基(-COOH)があり、たんぱく質中では、1つのアミノ基とペプチド結合によって結びっついています。アミノ酸の種類と、配列、数によってたんぱく質の種類が決まります。
<たんぱく質の働き>
たんぱく質は体内で、常に分解と合成を繰り返して、生命を維持するための重要な働きをしています。
- 筋肉や内臓からの皮膚、爪、髪まで生体全てを作っています
- 代謝に欠かせない酵素を作っています
- 消化管や脳神経系で機能を調節するペプチドホルモンを作ります
- 身体を感染などから守っている免疫グロブリンを作ります
- 血液凝固に関わるトロンビンやフィブリノーゲンを作ります
- 全てのたんぱく質はDNAからRNAを経て合成され、遺伝子現象を発言します
- ヘモグロビンは酸素を運搬します
- リボたんぱく質は、血中で脂質を運搬します
- 血液やリンパ液などの浸透圧を調節しています
- 血液を弱アルカリ性に保ちます
- エネルギー源としても利用されます
※免疫グロブリン:血液や体液中にあって抗体としての機能と構造を持つたんぱく質の総称
※トロンビン:血を固まらせる一群のタンパク質である凝固因子の一つのプロトロンビンが活性化されたもの
※フィブリノーゲン:止血の過程で働くタンパクの一つである。凝固因子の第Ⅰ因子。
摂りすぎたたんぱく質は、そのままでは体内に貯蔵されません。肝臓で分解され、グリコーゲンや脂肪に変換されてエネルギー源になります。健康な成人は、体重1kgあたり2g以上のたんぱく質を摂り続けると、腎臓は余分な窒素化合物を絶えず尿中に排泄しなければいけなくなり、機能低下を引き起こします。
<たんぱく質の分類>
たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚などを作る成分として、また酵素、ホルモン、免疫体などとして様々な生理機能に関わっています。
・酵素
トリプシン、リボヌクレアーゼetc...
・輸送たんぱく質
ヘモグロビン、トランスフェリン、リボたんぱく質etc...
・貯蔵たんぱく質
・収縮性または動物性たんぱく質
アクチン、ミオシンetc...
・構造たんぱく質
ケラチン、フィブロイン、コラーゲンetc...
・防御たんぱく質
免疫グロブリン、フィブリノーゲン、トロンビンetc...
・調節たんぱく質
インスリン、成長ホルモン、コルチコトロビンetc...
<たんぱく質の摂取基準>
(推奨量と目標量)
成人男性:60g/日 14~20%
成人女性:50g/日 14~20%
※目標量とは、1日の摂取エネルギーのうち、たんぱく質が占める割合の目標値
2 アミノ酸について
肉、魚、大豆製品、乳製品などでたんぱく質を摂ると、体内で消化・吸収され、アミノ酸を供給することが出来ます。このアミノ酸が体内のたんぱく質を作る材料になっています。アミノ酸の中には、体内で合成できないか、あるいは合成速度が遅いために食物から摂取しなければならないものがあります。これを必須アミノ酸といいます。
この9種類が必須アミノ酸と言われています。これに対し、体内で合成できるアミノ酸を非必須アミノ酸といいます。両者の違いは、体内で合成できるかどうかの違いだけで、体のたんぱく質を合成する上で必須アミノ酸だけが重要ということではありませんので、ここは勘違いしていけないところです。
アミノ酸の中には、体内でたんぱく質を作る以外に、血中にバラバラに遊離した形で存在しているものがあります。この遊離アミノ酸には、生体内代謝で代謝中間体として重要なもの、ホルモンやビタミン成分として働くものがあります。
細胞の中のDNA(ディオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)を作っているのは、アデニン、グアニンなどのプリン塩基、チミン、シトシン、ウラシルなどのピリミジン塩基です。これらの合成材料になっているのは、アスパラギン酸、グリシン、グルタミンなどのアミノ酸です。
♦︎生理活性ペプチド
ペプチド:たんぱく質が分解されてアミノ酸の鎖状が切れて、低分子になった状態
アミノ酸が2分子結合したジペプチド、3分子結合したトリペプチドがあります。さらに結合するアミノ酸が多くなったオリゴペプチドやポリペプチドがあります。その中でも、生理活性ペプチドは、ホルモン作用のあるペプチドの総称です。血糖を下げるインスリンや、脳内麻薬物質と言われているエンドルフィンなどもその1つです。
それぞれのたんぱく質は、それを構成するアミノ酸の種類、数、さらにアミノ酸の配列順序も決まっています。必要なアミノ酸のうち1種類でも欠けていると、他のアミノ酸では代用することが出来ず、たんぱく質の合成は出来ません。
なので、特に体内で合成することが出来ない必須アミノ酸については、摂取不足に注意する必要があります。必須アミノ酸の欠乏は、細胞の再生や修復に影響し、免疫力低下の原因になります。最も理想的なたんぱく質とは、体が必要とするアミノ酸の種類と量に最も近いアミノ酸組成をもつたんぱく質です。これを栄養価の高い良質なたんぱくであるといいます。
各食品のたんぱく質の質を化学的に評価するために【アミノ酸スコア】があります。基準となるアミノ酸評価パターンに対する食品の必須アミノ酸の充足率を求め、すべて100以上であれば、アミノ酸スコア100と評価されます。
充足率が100以下のアミノ酸を制限アミノ酸といいます。特に、その食品の中で最も不足しているアミノ酸を第一制限アミノ酸といいます。アミノ酸の充足率がその食品のアミノ酸スコアとなります。アミノ酸スコアは、肉、魚、卵などの動物性食品ではなく、これらは良質たんぱくといえます。
米や小麦などの植物たんぱく質には制限アミノ酸が多く、それだけでは必須アミノ酸が不足する恐れがあります。そこで、不足したアミノ酸を多く含む他の食品と組み合わせて、食べることが勧められます。それによって、互いの食品に不足するアミノ酸を補足することが出来ます。
というわけで、たんぱく質について、簡単にまとめてみました。少しでも参考にしていただけると嬉しいです。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
次の投稿も楽しみにしてくださいね^^