ストレスに対抗できる!?ノルアドレナリンの力をもっと使おう!
こんにちは!ショウです。
いつもブログを読んで頂きありがとうございます!
今回は【ノルアドレナリン】について話していくことにします。
前回の投稿では【ドーパミン】について書いていきました。
今回説明するノルアドレナリンもドーパミンと同じ神経伝達物質の1つです。
ただ、ドーパミンより知名度が低いんじゃないかって思っているんです。似たような名前で「アドレナリン」ってものがあるのですが、こっちの方が聞いたことあるって人の方が多いんじゃないでしょうか?
「なんでノルアドレナリンのことを知っておかないといけないの?」
こうやって思う方もいらっしゃるかも知れないです。うんうん、確かに「簡単に」「楽して」「すぐに」痩せたいと思っている人からすれば、ノルアドレナリンのことを知っても役に立たないのかも知れないです。
でも、【ずぼらダイエット】は自分ルールを決めて、自分で考えて自分のペースで行うことを良しとするダイエットです。毎日そのルール通り生活していければ何の問題もないのでしょうが、そうは言ってもいられなくないですか?
それは何故かというと【ストレス】を感じることが必ずあるからです。このストレスがダイエットの大敵だというのは想像はつきやすいと思うのですが、このストレスに対抗するものの1つが【ノルアドレナリン】なのです。これが不足してしまうと、ストレスに対抗できなくなってしまったりします。
上で挙げたように、ストレスはダイエットの大敵なので、ノルアドレナリンがしっかりと働かないと、ダイエット成功の妨げになってしまうと思いませんか?
ノルアドレナリンについて普段考えている人は少ないので、この機会にノルアドレナリンについて学んでみませんか?少しでもご興味を持って頂いた方は、是非この先も読み進めていって頂きたいです。
アドレナリンとの共通点・相違点
共通点
2点お伝えします。
① 前駆体が同じ
アドレナリンとノルアドレナリンは、ともに報酬・快感物質であるドーパミンを前駆体として合成される物質です。 ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンは、全て交感神経系を興奮させる物質で、 ストレスに対抗する効果を持っています。
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L ドーパ
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アドレナリン(副腎髄質ホルモン)
こんな感じで合成されていきます。
② 同じような作用を持つ
アドレナリンとノルアドレナリンは、以下のように同じ作⽤を持っています。
- ⼼拍数の上昇
- ⾎圧の上昇
- 筋⾁増強
- 脂肪の分解促進
- 消化吸収の制限
などなどです。
相違点
① ⽣成される場所の違い
ノルアドレナリンは主に中枢神経系の⻘斑核という場所で多く⽣成され、 その他交感神経系の抹消や副腎髄質でも分泌されます。
⼀⽅、ノルアドレナリンからアドレナリンを合成するには、『フェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼ(PNMT)』という酵素が必要で、これがある場所でしかアドレナリンは合成されません。PNMTはほとんどが副腎髄質に分布し、残り少しが脳内の中枢神経系にも⼀部存在します。 要するに、アドレナリンは副腎髄質でほとんどが合成されるということです。
② 作⽤する場所の違い
ノルアドレナリンは脳の中枢系での働きが中心。怒りやイライラ、やる気などの情動や感情に強い影響を与えます。脳がストレスを感知するとノルアドレナリンが放出され、副腎髄質でアドレナリンの分泌を促進して交感神経系を刺激します。
同時に、ノルアドレナリンは副腎⽪質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)を分泌させて、副腎⽪質でのコルチゾールの分泌も促進します。要するに、ストレスホルモンの分泌はノルアドレナリンが起点となっているとも言えます。
アドレナリンは中枢系ではわずかしか分泌されず、主に副腎髄質で分泌されるため、 ⾁体への作⽤は強⼒ですが、副腎髄質で分泌されたアドレナリンは⾎液脳関⾨を通過することができないため、脳の精神への作⽤は限定的です。
③ ストレス経験の学習の違い
⼈は『ストレスを学習する』ため両者の分泌の仕方が変わってきます。例えば、過去に今のストレスと同じようなストレスを経験をしたことがあり、脳が 『このストレスには前回も対処できたから、今回も対処が可能だ』と直感できるストレスの場合は、アドレナリンはあまり分泌されません。
ただ、対処可能な場合でも、脳にとっては不快なストレスであることには変わりないので、 ノルアドレナリンは依然として分泌されます。
その⼀⽅、⼤きな災害が発⽣したとき、お化け屋敷に⼊ったときのように 『経験したことのない未知の恐怖』に遭遇した場合は、アドレナリンの分泌が多くなります。
ノルアドレナリンの効果・効能
主な効果・効能は以下のようなものです。
- 脳を覚醒させる
- ⼼拍数を上げる
- ⾎圧を上昇させる
- 消化器官の働きを抑制する
- 瞳孔を拡⼤させる
- 痛覚を鈍くする
- 判断⼒、注意⼒、集中⼒を上げる
- 筋⾁などの機能を⾼める
- 記憶⼒を向上させる
- ストレスへの順応、耐性
- 抗うつ作⽤
- 性格を形成する
もう少し詳細にみていきましょう。
ノルアドレナリンの分泌はストレスに反応して起こるものです。⽣物が⾃然界で何らかの危険を察知した時に交感神経系を刺激して、瞬時に様々な状況判断を⾏いつつ、⾁体を効果的に動かすことが出来るようにするための仕組みです。
⽣命の危機に瀕した時、寝ぼけ眼では⽣存することはできないですよね?ストレスを感じてノルアドレナリンが分泌されると、体中に⾎が巡り脳が⼀気に覚醒します。この時、筋⾁に酸素や栄養を送るために⼼拍数と⾎圧は上昇します。そして、⾎液が筋⾁や脳に集中するため、 消化器官の働きは抑制され、排泄している場合ではないので排泄も抑制されます。
また、より多くの情報を取り⼊れるために瞳孔は拡⼤します。多少の傷みで体の動きを⽌めるわけには いかないので、痛覚を遮断して痛みに鈍感になります。
そして、敵と相対している場合、その敵と戦うか、逃げるかを判断するため、集中⼒や判断⼒を向上させ、 同時に⾁体のパフォーマンスを最⼤限引き出せるよう、筋⾁などの機能が向上します。また、脅威をいち早く発⾒するために、注意⼒も普段より強く働くのです。
個人的にダイエットにも生かせるであろうノルアドレナリンの効果・効能の1つが【順応性・耐性】というものです。
ノルアドレナリンが分泌されてストレスに体が反応する⼀⽅で、ストレスが脅威ではないことを学習・認識すると、そのストレスに対して順応するようになります。
現代社会では、⼈々は⽇々さまざまなストレスを受けながら過ごしています。そうしたストレスへもノルアドレナリンは反応するのですが、徐々に順応していきます。例えば、⼈前でのスピーチで過度の緊張をしてしまうなど、苦⼿意識を持つものでも、経験を積んでいくうちにストレスに順応していくのです。
⼈は本来、経験したことがないことには躊躇して⼆の⾜を踏みがちですが、ストレスへ順応していくことで、未知のストレスへの耐性もつくようになるのです。 ストレス耐性がつくと、我慢強く何事も率先してリーダーシップを発揮することが出来る様になります。
ダイエットも最初は普段とは違うことを行うので、ストレスになることも多いでしょう。でも、ノルアドレナリンの効能で次第になれていくので、きついのは最初の1週間なのです。ただし、後述するようにノルアドレナリンは無限に分泌されるものではありませんので、バランスが大事になってくるのです。
ノルアドレナリンが不足するとどうなるのか?
ノルアドレナリンが不足すると主にこのような症状が起きます。
- ストレスに弱くなる
- 怒りっぽくなる
- 恐怖⼼が強い
- 無気⼒、無関⼼
- 意欲の低下
- 判断⼒、集中⼒低下
- 注意⼒散漫
- ぼーっとする
- 寝過ぎてしまう
- 朝起きられない
- 貧⾎
- 低⾎圧
- すぐにくよくよする
- 抑うつ気分
- うつ病など精神疾患
ノルアドレナリンが不⾜してしまう原因として考えられるのがストレスです。 特に、現代社会で特有の「回避不能な⻑期間に渡るストレス」 例えば職場や家庭、学校など、他に逃げ場のない環境で毎⽇、⻑期間に渡ってストレスを受け続けることで、いつしかノルアドレナリンは不⾜してしまうのです。こうした環境を変えることは容易ではないが、変えなければいずれ⾃分が限界に達して耐えられずに爆発するか、抗えずにうつ病などを発症するか、いずれにしても良い結果にはならないでしょう。
ノルアドレナリンが過剰に分泌されるとどうなるか?
① 攻撃性が増してイライラしやすい
ノルアドレナリンは分泌されることで交感神経系を強く刺激して、攻撃性や恐怖感を増す作⽤があるため、 ノルアドレナリンが必要以上に分泌されると神経が昂ぶり、イライラしやすく、落ち着きがなくなり、 キレたり攻撃的になりやすくなります。
誰しも、⼀時的にはイライラしたりすることがあるため、⼀過性のものであれば特に気にする必要はありませんが、深刻なストレスを抱えているときなどは、常にイライラを感じるようになり、 ストレスとの相乗効果でノルアドレナリンが過剰に分泌され続けてしまうかも知れません。
② ハイテンション
ノルアドレナリンの分泌は交感神経系を昂らせるため、ハイテンションな状態になりやすくなります。 スポーツ観戦などではノルアドレナリンが分泌されやすくなり、お酒なども相まって気分が⾼揚し、そこにさらに群雄⼼理も重なると、普段⼤⼈しい⼈でさえ、フーリガンのようになって暴れてしまうことがあります。
③ 分泌過剰からやがて枯渇
強いストレスを受けると、はじめのうちはストレスに抗うため、ストレスホルモンであるコルチゾールやノルアドレナリンが分泌されて、⼼⾝を正常に戻す働きをします。
ただ、⻑期間に渡って『過剰なストレス』が続くと、そのうち次第にノルアドレナリンが不⾜しだし、 最後には枯渇してしまいます。ストレスに抗う意欲がなくなり無気⼒状態になってしまうのです。
枯渇した状態になると、ノルアドレナリン受容体は、少なくなったノルアドレナリンを 有効に使⽤しようとして、感受性を上昇させようとします。すると、ちょっとした⼩さな事にでも過敏に反応するようになり、過剰な攻撃性や逃避反応を⽰すようになってしまうのです。
④ ⼩さなことが気になる
ノルアドレナリンが減少・枯渇に転じると、その結果、『ストレス耐性』が下がり、パニックを起こしたり、キレやすくなったり、普段は気にならない周りの物⾳や臭いなど、 ⼩さなことが気になって仕⽅なくなったり、消極的でネガティブな感情(恐怖感、⾃殺観念、強迫観念、 不安感など)を引き起こす原因にもなります。
ノルアドレナリンを増やすにはどうしたらいいのか?
では、最後にどうしたらノルアドレナリンを増やせるのかをみていきましょう。
ノルアドレナリンは、減りすぎると意欲を失い、クヨクヨしやすいなどネガティブな影響があります。 逆に過剰に分泌されすぎると興奮して怒りっぽくなったり、イライラしやすくなったり、 感情的になりすぎることなどがあります。
⽣活の中でノルアドレナリンが正常に分泌されることでもたらされる好影響として、
- 判断⼒、注意⼒、集中⼒アップ
- 記憶⼒や学習能⼒のアップ
- ストレスへの順応性、耐性のアップ
- 抗うつ作⽤ ・性格の安定化
などの効果が⾒込めることです。ノルアドレナリンの分泌にはバランスが重要になってくるのです。
ノルアドレナリンをバランス良く分泌するためのコツは、同じく脳内の神経伝達物質として働くセロトニンにある。 ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの3 つの物質はお互いに影響を与え合っていて、中でもセロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの暴⾛を抑えて⼼のバランスを整える作⽤があリ、脳内の司令塔的なポジションとなっているのです。
いかがでしたでしょうか?ノルアドレナリンについては、なかなか知る機会も学ぶ機会もないと思いますので、内容が難しく感じてしまったかもしれないので、思い出したらまた読み返してみるのも良いかもしれません。
ドーパミン・ノルアドレナリンの話をした上で、セロトニンの話をした方が分かりやすいと思いますので、次にセロトニンの話をしていくことにします!
ここまで読んで頂いてありがとうございます!
次回の投稿も楽しみにしていてくださいね^^